マレーシアが人気の移住先に選ばれる理由の１つに、「治安の良さ」があります。
ところが、こちらに住みつつ現実に起きた話を聞いていると、治安の良さとはどのように判断したらよいのだろうと思うことがあります。
現実話と共に、クアラルンプールの治安についてお伝えします。
1.クアラルンプールの治安は？
東南アジアの中では比較的良いとされていますが、ひったくりや強盗が多いのが現実です。
ローカルもターゲットにされますが、外国人は特に狙われやすいです。
最近近所で起きたのは、外国人が5人くらいの集団でいたのに関わらず、ナイフを持った男2人に財布、スマホなどの貴重品を全て奪われたというものです。
また、バイクに乗った2人組にかばんをひったくられ、手を離さなかったために、転び大怪我をしたということも起きました。ひったくりはめずらしくありません。
また、車を長時間駐車する時は、ハンドルロックをかけます。
わたしの友だちは自分の家の駐車場から車を盗まれました。
こちらでは日用品店にいくと、いろんな種類のハンドルロックが売っています。
ローカルから、絶対にロックしなさいと言われたので私も１つ買いました。
また、家の窓、玄関にはグリルと呼ばれる鉄格子をつけます。
日本の家のように、窓や玄関の鍵のクオリティがそれほどよくないからかなと個人的に思っているのですが、玄関にグリルがあると、突然の来客の時に安心です。
配達などで見知らぬ人が訪ねて来た時でもドアの向こうにグリルがあるので、心配な時はグリルの鍵を開けずに対応することができます。
マレーシアで短期移住される時は、高層階だとしてもグリルがある部屋を選んでください。特に、Airbnbのように見知らぬ人が常に出入りするコンドミニアムでは、セキュリティは重要です。
また、日本人の友だちが、銀行のATMで数十万円おろして車に戻った時に強盗にあいました。
それで、短期移住される場合、ショッピングモールや銀行にあるATMでお金を下ろすことになると思いますが、必ず2人で行くようにし、不自然にじろじろ見てくる人、後をつけてくる人がいないかよく気をつけてください。
また、あまり注意をひかないために、1度に大金をおろさないのも手かもしれません。
これは換金所でも同じことが言えます。
必ず2人で行くようにしましょう。
2. クアラルンプールはセキュリティガード、監視カメラだらけ？
マレーシアに来て驚いたことの１つに、そこら中にセキュリティガードがいる、
ということがあります。
コンドミニアムはもちろんのこと、クアラルンプールの住宅街も区画ごとにセキュリティが仕切られており、それぞれの入り口はセキュリティガードがいて出入りする人を管理しています。
写真を見ていただければ雰囲気が分かると思いますが、住民以外は、カーナンバー、IC（外国人の場合パスポートナンバー）を登録してからその区画に立ち入ることが許されます。
昔はここまでしっかりとガードされていなかったそうですが、近年住民からの要請が高まり次々とガード区画が増えています。
ローカルの友だちは、昔ガードされていない住宅街に住んでいて空き巣被害にあったそうです。
半日出かけている間に、家具、貴重品を丸ごと盗まれたそうです。
それなのに、家中の鍵は壊されていないという不思議な事件だったそうです。
警察が来てよくよく調べてみると、実は屋根をごそっとはずして、そこから物品を奪っていたことが発覚したそうです。
それでその家族は、きちんとガードされたエリアに引っ越しました。
また、町にある監視カメラ（CCTVと言います）の数にも驚きます。
セキュリティガードだけではおいつかない所には監視カメラが設置されています。
監視カメラがあまりにも一般的になり、面白い使い方をしている人もいます。
家の中に監視カメラをつける人もたまにいますが、
離れて暮らしている高齢の親が元気にしているかを確認するため、
定期的にスマホで親の家のカメラの映像を確認する、という使い方です。
私は抵抗がありますが、1人で家で倒れていたら、
ということを考えると有効な方法なのかもしれません。
3.外国人として気をつけるべきこと
まず、自分の身は自分で守ることが大前提です。
警察はハッキリ言って全くあてになりません。
ひったくりくらいでは、せいぜい、証明書を出してくれる程度で
事件としてはとりあってもらえません。
また、日本人は特に警戒心が弱いと思われています。
口のあいたかばんを持っていたり、見るからに日本人！という服装やメイクをしていると、ターゲットにされやすいということも覚えておいてください。
友だちから「日本人は遠くからでも日本人と分かる。
狙われるよ」と言われ、ある程度マレーシアに溶け込めるファッションをすることを覚えました。
また、バイク2人乗りによるひったくりに遭わないために、道路側でない方にかばんを持ったり、じろじろ見てくる人や不自然に距離を詰めてくる人がいたら、すぐにその場を離れましょう。
また、もしひったくりにあったら、すぐ手を離したほうがよいと教えられました。
強くひっぱられてこけてしまったり、道路に飛び出てしまったり、2次被害に遭う人が多いからだそうです。取られても所詮物です。
私は、パスポートは再発行すれば問題ないし、クレジットカードはストップすればいい、スマホなどの貴重品は海外旅行保険で取り返せばいい、それくらい割り切って考えるようにしています。
4.まとめ
いかがでしたか。
今回はあまり明るい話ではないですが、マレーシアでの現実話をお伝えしました。
ただ、わたしも調べて驚いたのですが、凶悪犯罪と区別される事件は日本のほうがはるかに頻度が高いそうです。
だから「マレーシアは治安がよい」と言われているのかは分かりませんが、基本マレーシア人は親切でフレンドリーです。
笑顔で近寄ってきてだます、という手法は今のところ聞いたことがないので、私は普段親切な人とは会話を楽しんで仲良くなるようにしています。
気を付けていれば防げる部分も少しはあるかと思うので、移住を考慮される際は情報として知っておいていただければと思います。
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