マレーシア南部の大都市・ジョホールバルは、首都クアラルンプールに次ぐ人口を擁し、ジョホール海峡を挟みシンガポールに2本の橋でつながる、潮の香り漂う素敵な港町です。
こじんまりしていて渋滞もひどくなく、物価も安く住みやすい街であると同時に、気軽にシンガポールに行って、日本人専門医の診察を受けたり、買い物も楽しめるなど、2つの街のメリットを享受できます
あと、サッカー好きの方には「ジョホールバルの歓喜」でも有名ですね
シンガポール中心部にわずか30分ほどで往復できるため、シンガポール側からの日帰り観光地としても大人気ですし、シンガポールから通う日本人駐在員も多数います。
歴史的建造物やレジャー施設も多く、子供から大人まで、幅広い年齢層が楽しめるのがジョホールバルです。
1、このような方が向いている
北から南まで、車でわずか30分で横断できてしまうほどの小国・シンガポールを南に望む、マレーシア南部の大都市がジョホールバルです。
首都クアラルンプールからは距離にして約400kmであり、車だと4時間程度、飛行機だと40分ほどで移動できます。
また、シンガポールからは歩いてでも移動できます(入出国審査は必要)ので、多くの日本人駐在員がシンガポールから通っています。
多くの日系企業が東南アジアの統括拠点をシンガポールに置いていますので、シンガポールとの行き来に大きな利便性があります。
このため、ビジネスではシンガポールとの連携拠点としての利点がありますし、老後の永住目的としても、シンガポールを含めた地理的環境を享受したい方にはもってこいの立地だといえるでしょう。
もちろん、ジョホールバル独自の魅力もふんだんにありますので、以下に詳しくご案内していきます。
2、どんな魅力的なライフスタイルを提供してくれるか
ジョホールバルには、多くの観光スポットに恵まれています。
代表的なものを挙げれば、スルタン・アブ・バカール・モスクや、スルタン王宮博物館、ジョホール動物園やタンジュン・ピアイ国立公園、などなど。
ファミリーや団体で観光目的に出掛けるのもよし、動物園には、お子様連れで行くのも楽しいです。
ジョホールバルの人々は、地理的環境などからもシンガポールに近く、「シングリッシュ」といわれる、シンガポール英語をしゃべります。
ですから、ジョホールバルに居ながらシンガポールを味わうにはもってこいの街だといえます。
3、今後どのような発展を遂げるのか
ジョホールバルでは、ここ最近でも大規模なプロジェクトの開発が進んでいます。
中でも、香港、シンガポールに次いでアジア第3の経済ハブを目指す「イスカンダル・プロジェクト」はその象徴となっています。
シンガポールに拠点を持つ外資系企業が、ジョホールバルを中心とするこの地域に機能を移転させる動きを進めており、その他にも、金融センターや高級住宅地・レジャー施設、さらには海外の大学や研究機関などの誘致も計画されています。
また、主に中国資本を中心とするコンドミニアムの造成も進んでおり、居住者へのインフラ提供といった環境も整備されつつあります。
そして将来的には、シンガポールに替わる経済や産業のハブ地域としても発展が期待されています。
4、ジョホールバルの課題
上述のイスカンダルプロジェクトにも関連しますが、ジョホールバルの今後の課題として挙げられるのは、郊外に人口が流出し、ジョホールバル中心部が空洞化するドーナツ化現象があります。
市の中心を流れるセゲット川(SungaiSegget)の環境汚染や、度重なる氾濫も、人口流出の原因とされています。
さらに、大都市特有の治安問題や、ごみ処理・大気汚染といった環境問題、そして下水道・交通インフラ整備の遅れなど、先進都市化の過程で生じる様々な課題も抱えています。
こうした課題については、ジョホールバルが今年(2020年)までに、世界的先進都市となることを目標に実施された「WORLD CITY2020」などをはじめとする、政治や行政の積極的な取り組みに期待したいものです。
5、ショート移住のヒント「住まい」
ジョホールバルでは、首都クアラルンプールよりも更に安い金額、例えば2LDK 家具付き新築マンションで、6万円前後から8万円ほどで借りることができます。
大家族向けの5LDKという広い庭付きの戸建てでも、6万円から10万円で借りられます。
日本人の感覚からすれば、新しく設備の整ったコンドミニアムに6万円から8万円以下で暮らせるのは大きなメリットです。
JBへでのショートステイや、夏休みの短期留学目的に来訪するお子様やファミリーは、ここの快適なコンドミニアム暮らしで、日本に帰りたくなくなる方が多いです。
契約期間はクアラルンプール同様1年単位で、家賃数か月分のデポジットが必要となります。
6、暮らしを支える生活周辺環境
生活周辺環境を確認する上で大切な物価ですが、ジョホールバルの物価は、優にマレーシアの3倍はするというシンガポールに隣接していることもあり、首都のクアラルンプールよりも若干高いと言われていますが、それほど大きな差はありません。
そもそも、マレーシアの物価はざっくり言えば日本の2分の1ですから、経済的にも楽に過ごせます。
「衣・食・住」のうち、衣・食をつかさどるには日系デパートの出店動向が気になりますが、例えば大手のAEONはJBだけで5店舗あり、車で移動していてもすぐ目につきます。
新しく建設されたAEONでは、刺身や冷凍食品など、日本人好みの品ぞろえが豊富です。
また、日本でも大手で馴染み深い、イオンカードも利用できるので、買い物などの際に何かと便利です。
外資系スーパーでは、大手どころでTescoなども出ているので、買いたいものに合わせて場所を選べます。
医療施設や日本人学校などもあり、教育や医療環境も心配ありません。
道路は、クアラルンプールのようにワンウェイではなく、信号が多いですが、運転に問題はありません。
ただ、地域内を移動するにはやはり自家用車が一番便利で、ほとんどの日本人は車で移動しますから、国際免許を取得していたほうが何かと便利です。
また、エリア別に言えば、TamanPelangi 地区は「P マート」など日本食材店や日本食レストランが並びます。
Permas Jaya 地区は、日本人居住者が多く、日本人学校や工業団地も近いです。
あと、新しいコンドミニアムができた Taman Molek 地区は、最近人気です。
7、ショート移住のヒント「食」
ジョホールバルは、食費も安く、お腹いっぱい食べても、日本とは比べ物にならないほど安上りです。
メニューもバラエティに富んでおり、中国料理やマレー料理、またインド料理などのどれを選んでも、日本円で150~300円程度で堪能できます。
ジョホールバルに行ってから、あれこれと多彩な食事を楽しみたいという方にも安心の食事環境です。
ジョホールバルおよび近隣エリアには、製造業を中心とした日系企業が多く進出していますので、日本人の駐在員や出張者が多く住んでいるコンドミニアム周辺を中心に、日本料理店が多数営業しています。
最近では、日本から進出している寿司屋やラーメン屋なども増えてきているので、嬉しいことです。
8、ショート移住のヒント「友達づくり」
ジョホールバルでも、クアラルンプールと同じく日系企業が多数進出しているので、日本人駐在員は職場の同僚や取引先との繋がりや交流が盛んです。
また、これもクアラルンプールと同じく、日本人会や商工会など、オフィシャルな組織を通じて、多くの知己と交わったり情報交換することが可能です。
日本人会では、歯科相談会、安全講習会などのほか、日本人墓地の法要を行っています。
和太鼓部やソフトボール、サッカーの日本人チームが活発。日系企業に勤める駐在員以外に、起業を目指す人や、親子留学が目的の30 ~ 40代の家族が増えています。
日本人会の会員所を提示すれば、割引が受けられる店もあります。
他にも、家族帯同であれば、子どもの学校を通じての「ママ友」連携や、父母会などの交流もありますし、インターネットでの掲示板で趣味などを通じて仲間を募集していますので、気軽に参加してみるのも良いでしょう。
老後の移住を目的とする場合でも、同様の立場のシニア層もたくさんいるので、紹介などを通じて親しくなることも難しくありません。
お友達や知己との交流についても、特に問題はないでしょう。
9、ショート移住のヒント「JBエリアアクティビティ」
地理的に、お隣のシンガポールとごく近い場所にあるジョホールバルでは、早朝からバイクに乗ってシンガポールへ向かう、地元の出稼ぎ労働者が多くいます。
シンガポールドルの労働賃金はマレーシアの約3倍とも言われており、隣国でしっかりと稼いで余裕の暮らしをする人が多いのも、ジョホールバルならではの特徴です。
多くの日本人も、仕事でシンガポールと往復する以外にも、休日を利用してシンガポールにショッピングに行く人も多くいます。
ジョホールバルでも大抵の買い物は出来ますが、クアラルンプールほどではなく、例えば旬な日本の果物など、かなり高いけれどもどうしても求めたくて、買出しに行く人もいます。
また、国際間移動についても、ジョホールバルはシンガポールのチャンギ国際空港へもアクセスが良いため、クアラルンプールへの移動よりもシンガポールが近いことから、ターミナルとしての機能も果たしています。
シンガポールと陸続きであるジョホールバルの立地条件を考えれば、こうした移動情報も参考になるでしょう。
まとめ
以上、クアラルンプールに次ぐマレーシア第二の大都市・ジョホールバルについてみてきました。
何といっても、地理的環境から、シンガポールとのシナジーを発揮できる強みと、イスカンダルプロジェクトを筆頭とする今後の大規模開発への期待が高まります。
ぜひ、今後のジョホールバルの発展に注目していきたいものです。
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